春ドラマが次々と最終回を向かえる中、遂に『田鎖ブラザース』にも最終回がやってきた。
両親を殺害された兄弟が警察官となり、事件は時効を迎えたが31年もの間ずっと真犯人を追い続けるというクライムサスペンスドラマ。
第一話から見続けてきたがまあ毎回怪しい奴が増えていくというモヤモヤと、回を追うごとに深まる理不尽極まりない事件の真相。
ネタバレ全開で行くが、最終回で真犯人が小さかった兄弟をずっと支えてきた晴子による毒殺だったことが明かされる。
そのひとつ前の回でも、両親を刺した人物が、これも兄弟を見守り続けてきたもっちゃんだったが自ら命を絶ってしまうという展開もあり、ほんとよくこんなえげつないストーリーを考えたものだ。
そしてラスト、兄の真は晴子の額に銃を向け発砲する。
響き渡る銃声の中、地面にしたたり落ちる血。
ドラマはここから突然結末を視聴者に丸投げしてきた。
その後の晴子がどうなったのか不明で、海の方へ背を向けて座っている晴子の短いシーンだけが映される。
そして兄弟は子供の頃のように海へ石を投げ込み、真はつぶやく。
「もうここまでだ」
そして最大の謎となる、兄弟と死んだはずの両親が一緒になり、楽しそうに食事をするシーンが最後の最後に唐突に流れる。
「ええ~!!どういうこと?」
視聴者はここからいろんな考察をしていくことになる。
真は本当に晴子を撃ったのか、そして晴子は死んだのか。
両親との不思議シーンから、兄弟はもう心中したんじゃないか、なんて考察もあった。
私はそんな風には思わない、思いたくない。
誰も救われないラストなんて、勘弁して欲しい。
ラストでタイトルの「田鎖ブラザース」に巻き付いていた鎖が消えていたことで、ずっと両親の復讐だけを生きる糧としてきた兄弟の呪縛が解かれたことは匂わせてくれたが。
私はこう考察する。
晴子も大好きだった父親が殺されたことで復讐しており、やってることは自分たちと一緒だ。
さらに晴子は殺人への悔いを胸にしまい込み、ずっと兄弟を見守り続けてきたかけがえのない恩人であり、そんな大切な人の命を奪っていいのか。
晴子に向けられた銃口は、発砲寸前に真が思いとどまり弾は頭をかすめた。
兄弟はこれですべてを終わりとし、発砲したことで警察に出頭する。
やっと呪縛から解放された兄弟は同じ夢を見る。
そこにはまだ元気だった頃の両親と、一緒に食事をし笑い合う真と稔の姿が・・・。 せめてこんな風に思わせてくれる切ないラストにして欲しかった。
復讐が生み出すもの、そしてその先にあるもの。
日々凶悪な事件が起こる度に考えさせられる。
一生続いていく残された遺族の苦しみと、加害者への罰と赦しについて。
最終回で答えを出さないことで、今もそんなことを考えさせる。
とんでもないドラマだ。
あと楽しみで残ってるのは、NHKのドラマ10『コンビニ兄弟』ぐらいかなあ。
